病院以外で働く

【病院以外で働く】訪問入浴看護師の仕事内容は?体力勝負でキツイ?

「訪問入浴」は介護保険サービスの一つで、自宅での入浴が難しい利用者様のお宅に浴槽を搬入し、入浴をお手伝いするサービスです。

派遣や単発など働き方が選べて、難しい医療処置も必要としないため、ブランクありの看護師でもチャレンジしやすいと言われています。

今回は、訪問入浴に同行する看護師の仕事内容や役割、メリット・デメリットを解説しています。

こんな疑問をお持ちの方におすすめです!

★訪問入浴の仕事に興味があるけど、やっぱりキツイの?
★訪問入浴の仕事は自分に向いているか知りたい
★訪問入浴で働く前に知っておいた方がいいことってある?

訪問入浴とはどんなサービス?

自力での入浴が難しい人をサポートする仕事

訪問入浴とは、移動式(組み立て式)の浴槽を自宅内に搬入し、入浴をサポートする仕事です。

所要時間は1件あたり45分~60分。
時間内に【体調確認(入浴可否の判断)、入浴、着替え、入浴後の処置、後片付け】を行います。

訪問入浴は3人1組のチーム制でサービスを提供する

訪問スタッフは、看護師1名+介護職員等2名の3名体制です。

それぞれの役割は大まかにいうと、このような感じ。

【オペレーター(介護職員)】(男性スタッフが多い)

・車の運転
・浴槽の運搬・設置
・移動(一番重い腰のあたりを担当)
・洗体(男性利用者の陰部など)

【ヘルパー(介護職員)】(女性スタッフが多い)

・サービス全体の指揮をとる
・移動
・洗体(洗髪中心、全体の指示出し)

【看護師】

・入浴前後のバイタルサイン測定
・更衣介助
・軟膏や保湿クリーム塗布など
・移動(介助しない場合もあり)
・洗体(ヘルパーの介助)

(※事業所によって内容は異なります)

それぞれの役割分担が決まっており、チーム一丸となってテキパキと動きます。スムーズに作業を進めるためには、3人のチームワークが大切ですね。

訪問入浴を利用するのはどんな人?

・寝たきりや要介護度が重い人
・お風呂が狭く、家族の介助ではサポートが難しい人
・体調が不安定で看護師のサポートを受けながら入浴したい人
・通所サービスが苦手で自宅での入浴を希望している人

利用者様の中には、皮膚が脆弱であったり、胃瘻や膀胱留置カテーテルなどが挿入されている場合も多いため、スキンテアや事故抜去のないように丁寧にケアを進める必要があります。

訪問入浴で働く看護師の役割と仕事内容

1)体調確認(入浴可否の判断)

バイタルサイン測定や本人・家族からお話をもとに、入浴の可否を判断します。体調によっては、清拭対応としたり、足浴などの部分浴を選択する場合もあります。

2)皮膚状態の観察

訪問入浴は全身の皮膚状態をくまなく観察できる絶好のチャンス。利用者様は、寝たきりでオムツを使用している方が多く、皮膚トラブル発生リスクが高いです。

実際に訪問入浴のスタッフから「踵に発赤がある・仙骨部に表皮剥離がある」などの
報告を受けることも多く、体調確認と合わせて、皮膚状態の観察も訪問入浴看護師の大切な役割の一つと言えます。

3)着脱の介助

訪問入浴を利用される方は、自力での体位交換が難しかったり、関節の動きに制限がある場合が多いです。介護度の高い方のケア経験があれば、即戦力として活躍できるでしょう。

  • 麻痺がある
  • 拘縮がある
  • 動作に制限がある(痛みで動かせないなど)
  • 意思疎通が図りにくい(拒否がある)

利用者様に合わせた介助方法で、丁寧、かつスピーディーに着脱の介助を行っていきます。

4)入浴の介助

気持ちよく入浴して頂くために、羞恥心への配慮が欠かせません。
ゆったりとした時間を満喫できるような声かけをしつつ、体調の変化に注意しながら、手際よく洗体を行います。

5)入浴後の簡単な処置(保湿ケア、爪切り、褥瘡処置、ストーマケア)

基本的に医療行為は行わず、保湿クリームや軟膏の塗布、爪切りなど簡単な処置が主なります。利用者様によっては、褥瘡処置、ストーマ交換などが必要な場合もあります。

6)必要に応じて連携先への情報提供(主治医やケアマネジャー、訪問看護師)

状況に応じて(体調の悪化や皮膚トラブル発生など)、主治医や訪問看護師、ケアマネジャーといった連携先へ報告が必要となる場合があります。

訪問入浴看護師は、医療行為は基本的に行わない

訪問入浴では、入浴サービスに付随することのみ(入浴するための体調観察、更衣など)を行います。訪問入浴に同行する看護師による医療行為は、原則として認められていないため、痰の吸引なども基本的には介護者の方にお願いすることになります。

訪問入浴看護師に求められるスキルは3つ

訪問入浴で働く看護師に求められるスキルは主に3つあります。

①バイタルサイン測定のスキル

体温・血圧・脈拍・呼吸数・経皮的酸素飽和度の測定など、基本的な測定方法がマスターできていれば、問題ありません。

①正しくバイタルサインが測定できる
②得られた結果(数値)をもとに、判断できる

①は割と誰でもできますよね。
問題は②の「判断」の部分です。

  • 普段と比べてどうなのか?
  • 入浴しても大丈夫か?
  • 医師からの指示はあるか(収縮期血圧90以上で入浴可など)
  • もし入浴する場合には、どんな変化に注意すべきか?
  • 本人や家族の希望はどうか?

などの情報を踏まえて、判断を行います。

②衣服の着脱介助・オムツ交換のスキル

麻痺のある場合は健側から脱がせる。逆に着衣の時は麻痺側から。
このように基本的な介助方法を理解しており、さらに実践経験があると、初日からでもスムーズに動けるでしょう。

③処置のスキル

決して難しい処置はなく、爪切りや保湿ケアなどがメインです。
軟膏塗布・ガーゼ、テープの張替え、褥瘡処置、ストーマの貼り換えなどが必要な利用者様もいます。

訪問入浴の流れ

1)入浴前の体調確認
2)入浴の準備(浴槽設置)
3)脱衣介助・浴槽に移動
4)入浴介助
5)ベッドに移動、処置(軟膏の塗布など)、着衣の介助
6)入浴後の体調チェック
7)片付け

時間配分の目安

・入浴準備:15分~20分
・入浴:10分
・入浴後:15分~20分

サービス提供時間は、平日の朝8:30~18:00くらいを営業時間としている事業所が多いようです。

訪問入浴で働く看護師の一日のスケジュール(訪問件数)

8:30 出勤

事業所に集合し、一日のスケジュールチェック。
訪問入浴車に3人一組で乗り込み、訪問先へ向かいます。

午前に2~3件訪問

12:00~13:00昼休憩
(コンビニなどでトイレも済ます)

午後に3~5件訪問

16:30事務所へ戻る
記録や備品の管理、申し送りなどを行う

17:30業務終了

一日の訪問件数はだいたい
午前中2~3件
午後に3~4件
が多いです。

決まったスケジュールで動く訪問入浴では、予定外の業務はほとんど発生しません。しかし、訪問先での予想外のトラブル、交通渋滞などでスケジュールが押してしまう可能性はあります。

朝、事業所を出発したら、出ずっぱり(業務が終わるまで事業所に戻らない)の場合が多いため、途中でスタッフをチェンジする(子供が体調不良時のお迎えなど)のは難しいと考えた方がよさそうです。

こまてん
こまてん
スタッフ同士仲良かったら出ずっぱりでもいいかな~♪

訪問入浴で働く看護師の給与はどのくらい?

【訪問入浴で働く看護師の給与】

正社員の場合       平均年収は380万円
パート・アルバイトの場合 時給1400円~2300円

が相場となっています。

急なスタッフ確保などで募集がかかると、時給2500円なんて高時給の求人もあるようですよ!

訪問入浴で働く看護師のメリットとデメリット

メリット

一人一人にじっくり関わることができる

限られた時間の中ではありますが、一人一人とじっくり向き合う時間が取れるのはうれしですよね。

何度か担当するうちに「あなたに来てもらうと安心するわ」と言ってもらえることもあります。訪問を心待ちにしてくれる利用者様がいると「今日も満足してもらえるように頑張ろう!」とモチベーションアップにもつながりますね。

ブランクありでもチャレンジしやすい

訪問入浴に同行する看護師は基本的に医療行為は行いません。
そのため、医療現場を離れていたブランクありの看護師でも挑戦しやすい職場と言えます。

精神的に楽

入浴による体調変化には十分注意する必要がありますが、基本的には、在宅療養中で状態の安定した方が対象となるので、急変の場面に遭遇することはめったにありません。

どちらかというと看護より介護寄りの仕事であり、「入浴」という生活の一部をお手伝いする仕事なので、医療現場のような緊張を強いられることはないでしょう。

デメリット

とにかく体力勝負

浴槽の搬入など、力仕事は男性スタッフが担当してくれることが多いものの、ホースやバケツなどの物品の持ち運び、利用者様を抱えたり、中腰での洗体など、体力勝負の職場です。

住居環境によっては、階段の上り下りなどが必要な場合もあり、かなりの運動量になりますね。「夏は暑く、冬は寒い」といった在宅ならではの悩みもあります。

医療処置が少ないため腕が鈍る

採血や点滴ルート確保、吸引など病院で働く際には必須となるような看護技術を実践する機会がないため、看護師としてのスキルアップを望む人にとってはデメリットになるでしょう。

スピードと丁寧さが求められる

一日に5件~7件程、自宅を回ってサービス提供をする訪問入浴は時間との勝負。

各訪問の滞在時間(サービス提供時間)はあらかじめ決められており、約1時間の間に、準備~片付けまですべて終えて、次の訪問先へ移動しなければなりません。

効率的にテキパキ動きつつも、丁寧な声かけや手技を心がけなくてはいけないので、慣れるまでは少し苦労するかもしれません。

訪問入浴の仕事に向いている看護師

1)協調性がある人
2)細かい気配りができる人
3)働き方を自由に選びたい人
4)高齢者との交流が好きな人

訪問入浴は3人一組のチーム制。サービスの質の向上のためには、チームワークが重要

また、自宅にお邪魔してケアを行うため、礼儀正しく、細かい気配りのできるスタッフは利用者様やご家族から信頼されるでしょう。

単発での仕事や派遣社員の募集なども働き方の選択肢が豊富なので、お小遣い稼ぎとして、時々訪問入浴の仕事を入れているという看護師もいますよ!

訪問入浴を利用する方の多くは、高齢者なので、ご高齢な方との触れ合いが好きという方にはおすすめです。

訪問入浴の仕事に向いていない看護師

1)体力に自信がない人
2)車酔いしやすい人
3)ルーティーンがつまらないと感じる人

荷物の搬入、利用者様を抱えたり、体力勝負の仕事なので、体力に自信のある体育会系の方が向いているかもしれません。また、移動中に車内で記録をすることもあり、車酔いしやすい方にとってはちょっときついかも。

訪問入浴の介助方法は、それぞれの利用者様によって変わりますが、一連の流れはだいたい決まっています。単調な作業の繰り返しなので、楽と感じる反面、飽きっぽい人は長続きしないかもしれませんね。

実際に訪問入浴で働く看護師の声

利用者や家族とのコミュニケーションは介護職がリードしてくれたりします。ただ、医療的な部分はやっぱり頼られてしまうので、褥瘡のこと、呼吸器や気切管理のこと、胃ろうのことなどは、バッチリできた方が、利用者からもスタッフからも信頼されます。
私は派遣で訪問入浴を経験しました。どんなものか、私も興味があったので。

一日6件位回りました。次の訪問の事もありますし、一件につき時間も限られました。
経験してみての感想ですが。。。体力勝負ですね。腰を痛めました。
でも、病院と違って、外回り(?)で気分はいいです(笑)病棟とかの閉塞感はないですし。
ヘルパーさんはテキパキと動かれて、派遣でしたし、気分的にはとても楽でした。

まず、派遣でどんなものか経験されることをお勧めします(^^)

経験者ですw

トイレと食事場所が不安定が欠点σ^_^;
5〜7件の入浴ですが体力勝負w手荒れもひどくなるし、素手で処置が慣れないとショックかもしれません!
慣れちゃえば、気楽で楽しめますがお宅訪問なので利用者様の対応も大変だったりもしますT^T結構威張ってる利用者様もいたり。。。

でも人間観察や色んな家のを見れて面白い一面もw退院後の患者様の実態も見れて勉強になりますw

引用元:看護roo!お悩み掲示板

Youtubeで訪問入浴のイメージをつかもう!

私が訪問入浴について調べていた時に、視聴したYoutubeの動画から2つご紹介します。
「どんなことに注意して介助しているのか」解説入りで非常にわかりやすかったですよ!

動画はやっぱり素晴らしい~!

おかぴー
おかぴー
どんな分野でもプロってかっこいいよね!

【全部わかる】プロが寝たきりの人を入浴介助【訪問入浴】【高層マンションでの対応方法】 – YouTube

株式会社ケアサービス 訪問入浴のお仕事紹介

まとめ:訪問入浴は至福の時間を提供できるやりがいのある仕事

訪問入浴看護師の仕事には、ブランク期間の長い方や経験の浅い方にもチャレンジしやすい分野です。

ただし、体力勝負なのは間違いなさそう( ;∀;)
また、利用者様に満足してもらえるよう、細やかな心配り、声掛け、スピーディーかつ丁寧なケアができる人材が求められるでしょう。

入浴の時間を楽しみにしている利用者様にとって、【訪問入浴】は欠かせないサービスであり、感謝の言葉をかけられることも多い、やりがいのある仕事です。

体力に自信がある方、自由に働き方を選びたい看護師さんは一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

https://komaten.com/ranking-best3/

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komaten
現役訪問看護師/やんちゃ盛りな男の子2人の母です('ω') 今はこのブログが趣味の一つになってます。